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前総務大臣・元法務大臣 鳩山邦夫 -正義の実現-

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「ジャムと私」
愛犬ジャムへの想いを書き綴ったエッセー
 
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第6回「私とジャム」
 
 

 ジャムは明らかに肥満体である。とにかくよく寝るしよく食べる。ネコが一日に19時間とか20時間寝るとはいうが、ジャムも負けていない感じだ。普通の犬の平均睡眠時間は、どれ程のものか、今度、小暮先生に尋ねてみようと思う。ジャムは、もう一つのポメラニアン・フォックスの2倍半ぐらいの体重である。しかし食べる量は4.5倍だ。したがってフォックスは細く、ジャムはますます太くなっていく。

 これでは高齢犬表彰を受けられそうにないから、私とジャムは一念発起して、一緒に散歩をすることにした。昨年の選挙が終わってから始めたのだが、仕事の都合で毎日とはいかぬ。それでも2日に一度は散歩に連れ出している。むろん、私自身の肥満対策も大きな課題なので、私とジャムは同じ目標に向かって努力しているわけなのだ。
 散歩の楽しみは、できるだけ新しい道をみつけることにある。私の家の付近は文京区と豊島区と北区の境が、複雑にからみ合っている所だ。文京は選挙区であるから路地裏の裏まで知りつくしているが、どんなに家の近くでも北区や豊島区は、ほとんどわからない。「きょうも新しい道、見つけようね」とジャムに呼びかけ、探索家気どりで北区や豊島区に進入していく毎日である。この原稿を書いている今日は日曜日。午前中、時間がタップリあったので巣鴨駅付近に遠征した。駅には大勢の人がいてジャムは目を丸くしていたが、箱入り犬のジャムにも世の中というものを教えねばと思い、わざと人通りの多い道を歩いたりした。

 一月の中旬だったろうか、ジャムも相当に散歩慣れしてきて、初めのころほどキョロキョロしなくなった。その晩、かなりのアルコールを体内に摂取し、気の大きくなった私は山の手線沿いを歩いていた。11時を過ぎていたので人通りもなく、物音もしない。ジャムと私の足音だけだ。そこで私は愚かにも、ジャムの首輪からヒモをはずしたのである。必ず、私の脇を静かについてくるだろうと信じて…。ところが10mと行かぬうち、ジャムが前方に突進した。折り悪く、ちょうど向こうから大きな犬を連れた人がやってきたからである。ヒモをはずしたから制動はきかぬ。私は止むなく走りに走ってジャムにタックルして抱きしめたのだが、ヒザをしこたま道路に打ちつけてしまった。困ったことに新年会のシリーズが続く季節、正座する度にヒザがひどく痛んで不自由している。

(この原稿は文京動物愛護協会平成9年3月10日「動物と住む街」に寄稿したものです)

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