前総務大臣・元法務大臣 鳩山邦夫 公式ホームページ

前総務大臣・元法務大臣 鳩山邦夫 -正義の実現-

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「ジャムと私」
愛犬ジャムへの想いを書き綴ったエッセー
 
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第16回 さようならジャム
 
 

 ジャムが逝ってしまいました。老衰で眠るがごとく旅立っていきました。この機関誌に毎年、ジャムとの楽しい日々について書き連らねてきましたが、この号が最後になります。
 もう、ただひたすら悲しく、心の中に巨大な穴が生じたような感じで、ジャムが、いかに私にとって大切で大きな存在であったかを実感しています。
丸二年間、糖尿病のため朝・夕二回、インシュリンを注射していました。私には、どうしてもできないので、妻や娘、そして秘書たちが、かわるがわる打ってくれたのです。月に一度、東大病院で検査をしており、糖尿の悪化はありませんでしたが、一年前より徐々に徐々に老化というか衰えが進行し、最後の一ヶ月は、ほぼ寝たきりの状態でした。
 三月六日が誕生日です。何とか満十六歳の誕生日を迎えさせてやりたい、そしてできるなら桜の花の舞い散る中を抱いて歩きたいと願っていました。願い叶って十六歳となり、夜、みんな集まってケーキのローソクに火をつけ、私がジャムを抱っこして記念写真をとり、「ハッピーバースディ、ジャムちゃん」と何度も歌いましたが、その数時間後、三月七日未明、還らぬ犬となってしまったのです。何か、自分の生まれた日を覚えていたかのようで、その翌日に帰っていったように思えてなりません。奇しとも、三月七日は私の祖父・鳩山一郎の命日でもあり、大の犬好きだった祖父が呼び寄せたのかもしれません。
 三月七日夜、お通夜をしました。ねむるように横たわっているジャムの顔に、孫の一郎君が花をちぎってはのせてやっているのを見ると、もう涙が止まりません。でも大勢の方々が聞きつけて生花を送ってくれましたので、最後は“花に囲まれたジャム”でした。私は仕事の関係でお経に間に合わなかったのですが、約三十名ぐらいの皆さんが来て下さり、戸井田徹、坂井学、馬渡龍治の三代議士は、私が会長をつとめる “どうぶつ議連”のメンバーで、みな駆け付けてくれました。
翌八日、府中の慈恵院で悲しい悲しい葬儀をいたしました。焼き場に連れていくときが一番悲しく、涙涸れ果てるほど泣きました。そして、最後のお別れのとき、私はジャムの毛を切りとって封筒に入れました。一生涯、肌身離さず、持ち歩こうと思っています。
 ジャム!すばらしい十六年をありがとう。この十六年間の思い出は、私にとって人生最大の宝物です。さようなら、ジャム!!!

(この原稿は文京動物愛護協会平成19年4月1日発行予定「動物と住む街」に寄稿したものです)

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